職務経歴書に書くことがない?20代・未経験でも使える棚卸し術

職務経歴書に書く内容を整理する若手社会人のイメージ写真 転職ガイド

職務経歴書を書こうとして、「自分には書くことがない」「大きな実績がない」「アルバイトや短い職歴しかない」と手が止まってしまう人は少なくありません。特に20代、第二新卒、未経験職種に応募したい人、ブランクがある人は、職務経歴書を立派な成果を書く書類だと思い込んでしまいやすいです。

結論から言うと、職務経歴書に書くことがないと感じても、空白のまま出す必要はありません。まずは担当した仕事、工夫したこと、身についた力、応募先で活かせる経験に分けて棚卸ししましょう。採用担当者が知りたいのは、派手な成果だけではなく「この人にどんな仕事を任せられそうか」です。

この記事では、職務経歴書に書くことがないと感じる人向けに、経験の整理方法、アルバイト・パート・スポットワーク経験の扱い方、自己PRの作り方、避けたい表現をまとめます。

職務経歴書に書くことがないと感じる理由

職務経歴書に書くことがないと感じる若手社会人のイメージ写真

職務経歴書に書くことがないと感じる理由は、実際に経験がゼロだからとは限りません。多くの場合、「成果」という言葉を大きく考えすぎています。

たとえば、売上を大きく伸ばした、表彰された、リーダーを任されたといった経験がないと書けないと思っていないでしょうか。もちろん数字で示せる成果は強い材料ですが、職務経歴書に書けるのはそれだけではありません。

日々の仕事で任されていた作業、ミスを減らすために気をつけたこと、周囲と連携したこと、後輩に教えたこと、決められた時間内に対応したことも、応募先に伝え方を変えれば職務経歴になります。

書くことがないと感じやすい人の思い込み

  • 表彰や大きな成果がないと書けないと思っている
  • 短い職歴は書いても意味がないと思っている
  • アルバイトやパート経験は職務経歴にならないと思っている
  • 仕事内容が普通すぎて強みにならないと思っている
  • 応募先と違う職種の経験は関係ないと思っている

まずは担当業務を細かく分けて棚卸しする

担当業務を細かく棚卸しするイメージ写真

職務経歴書が書けないときは、いきなり文章にしようとせず、まず担当業務を細かく分けます。接客、電話対応、入力、在庫管理、資料作成、清掃、開店準備、レジ締め、クレーム一次対応など、普段の仕事をできるだけ具体的に書き出しましょう。

厚生労働省のジョブ・カード制度は、職務経歴や学習歴、訓練歴、免許・資格などを整理し、キャリア形成や求職活動に活用する制度です。職務経歴書に書く材料が見つからない人は、いきなり完成形を目指すより、ジョブ・カードのように経験を整理する考え方が役立ちます。

大切なのは、「何をしていたか」だけで止めないことです。仕事内容の横に、件数、頻度、相手、工夫、身についた力を書き足すと、職務経歴書に使える材料になります。

参照:厚生労働省「ジョブ・カード制度」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/jobcard_system.html

棚卸し
  • 担当していた業務を細かく書き出した
  • 1日・1週間・1か月あたりの件数や頻度を思い出した
  • 誰と関わる仕事だったか整理した
  • ミスを防ぐために工夫したことを書いた
  • 応募先でも活かせそうな経験に印をつけた

アルバイト・パート・派遣経験も仕事に関係すれば書ける

アルバイトやパート経験を職務経歴に整理するイメージ写真

正社員経験が短い人や、アルバイト・パート・派遣の経験が中心の人は、「職務経歴書に書いていいのかな」と迷いやすいです。結論としては、応募先で活かせる経験なら書いて構いません。

たとえば、販売職に応募するなら、アルバイトでの接客、レジ、品出し、在庫確認、クレーム対応は十分に関係します。事務職に応募するなら、データ入力、電話対応、シフト管理、簡単な資料作成、予約管理なども材料になります。

ただし、応募先と関係が薄い経験を長く書きすぎると、伝えたい強みがぼやけます。職務経歴書は自分のすべてを並べる書類ではなく、応募先に合わせて「この経験が役立ちます」と伝える書類です。

数字がなくても工夫・役割・評価を書けば伝わる

工夫や役割を職務経歴書にまとめるイメージ写真

職務経歴書では数字があると具体性が出ますが、数字がないから書けないわけではありません。数字が思い出せないときは、工夫、役割、周囲から任されたこと、仕事で気をつけていたことを整理します。

たとえば、「電話対応をしていました」だけでは弱く見えますが、「問い合わせ内容を整理し、担当者に伝わりやすいようメモを残していた」と書けば、正確さや連携力が伝わります。「レジを担当していました」も、「混雑時に会計が滞らないよう、袋詰めや案内を周囲と分担していた」と書けば、状況判断や協調性が伝わります。

厚生労働省のマイジョブ・カードでは、職務経歴書や職務経歴シートなどの作成に関する様式が用意されています。何を書けばよいか迷う人は、項目を見ながら「業務内容」「得たスキル」「資格」「学習歴」に分けて考えると整理しやすくなります。

参照:マイジョブ・カード「ジョブ・カードをつくる」
https://www.job-card.mhlw.go.jp/guidance

未経験職種に応募するときは共通スキルを見つける

未経験職種に活かせる共通スキルを見つけるイメージ写真

未経験職種に応募するときほど、「前職の経験は関係ない」と思いがちです。しかし、職種が違っても共通して使える力はあります。

接客経験からは、相手の要望を聞く力、分かりやすく説明する力、クレーム対応、忙しい時間帯の優先順位づけが伝えられます。事務経験からは、正確な入力、期日管理、社内連携、資料整理が伝えられます。製造や軽作業の経験からは、手順を守る力、集中力、安全意識、チーム作業が伝えられます。

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」は、さまざまな職業について、仕事内容、求められるスキルや知識、就業経路などを調べられるサイトです。応募したい職種のページを見て、自分の経験と重なる作業やスキルを探すと、職務経歴書に書く内容を見つけやすくなります。

参照:厚生労働省「職業を知りたい」
https://www.mhlw.go.jp/roudou-navi/jobseeker/02.html

スポットワーク経験は職務経歴書にどう書く?

スポットワーク経験を職務経歴書に整理するイメージ写真

スポットワークや単発バイトの経験は、すべてを細かく並べる必要はありません。短期間の仕事が多い場合、職務経歴書に一つひとつ書くと読みづらくなることがあります。

書くなら、応募先と関係する経験をまとめて書きましょう。たとえば「飲食店でのホール補助を複数回経験し、注文確認、配膳、片付け、混雑時の声かけを担当」のように、仕事内容と身についた力を整理します。倉庫作業なら「ピッキング、検品、梱包、出荷準備」など、実際の作業をまとめると伝わりやすくなります。

厚生労働省は、スポットワークを短時間・単発の就労を内容とする雇用契約のもとで働くこととして留意事項をまとめています。職務経歴書に書く場合も、経験を盛らず、実際に担当した仕事と学んだことを正確に書くことが大切です。

参照:厚生労働省「いわゆる『スポットワーク』の留意事項等」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59321.html

自己PRは「すごい実績」より再現性を書く

職務経歴書の自己PRを作成するイメージ写真

職務経歴書の自己PRで大切なのは、立派に見せることではありません。応募先で同じように活かせる強みを伝えることです。

たとえば、「責任感があります」だけでは抽象的です。「締切前に確認漏れが起きないよう、作業リストを作り、完了後に再確認していた」と書けば、どのように責任感を発揮していたかが分かります。

「コミュニケーション力があります」も、そのままでは広すぎます。「問い合わせ内容を相手の言葉のまま受け止め、必要な情報を確認して担当者へ共有していた」と書くと、仕事の場面が見えます。自己PRは性格の宣言ではなく、仕事での行動をもとに書くと伝わりやすくなります。

自己PRに変えやすい経験

  • ミスを減らすために続けていた確認方法
  • 忙しい時間帯に優先順位をつけた経験
  • お客様や社内の人に分かりやすく説明した経験
  • 新人や後輩に作業を教えた経験
  • 決められた手順を守って安定して働いた経験

書いてはいけない表現と面接で聞かれやすいこと

職務経歴書の表現を面接前に確認するイメージ写真

職務経歴書に書くことがないと焦ると、抽象的な言葉や盛った表現に頼りたくなることがあります。しかし、面接で詳しく聞かれたときに説明できない内容は書かないほうが安全です。

避けたいのは、「何でもできます」「コミュニケーション能力には自信があります」「御社で成長したいです」だけで終わる表現です。悪い言葉ではありませんが、具体的な経験がないと採用担当者には判断しにくくなります。

面接では、職務経歴書に書いた内容について「具体的には何をしていましたか」「なぜその工夫をしましたか」「次の仕事でどう活かせますか」と聞かれることがあります。書いた内容を自分の言葉で説明できるか、提出前に確認しましょう。

ハローワークや支援窓口で添削してもらう方法もある

支援窓口で職務経歴書を相談するイメージ写真

どうしても職務経歴書が書けないときは、一人で抱え込まなくて大丈夫です。ハローワークなどの相談窓口では、応募書類の作り方や職務経歴書作成に役立つ資料が用意されています。

厚生労働省のハローワーク相談支援ページでは、「応募書類の作り方」「職務経歴書の作り方」「職務経歴書作成のためのマスターシート」などの資料が案内されています。自分で書いたものを見直すときや、書き出しの材料を作るときに役立ちます。

転職エージェントを使う場合も、職務経歴書の添削や面接対策を相談できることがあります。ただし、最終的に面接で話すのは自分です。人に整えてもらう場合でも、書かれている内容を自分の経験として説明できる状態にしておきましょう。

参照:厚生労働省「ハローワークの相談支援」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27742.html

職務経歴書を出す前のチェックリスト

職務経歴書を提出前にチェックするイメージ写真

職務経歴書を書き終えたら、提出前に次の項目を確認しましょう。書くことがないと感じていた人ほど、具体性と読みやすさを見直すだけで印象が変わります。

提出前
  • 担当業務が職種名だけで終わっていない
  • 件数、頻度、相手、工夫のどれかが入っている
  • 応募先で活かせる経験を中心に書いている
  • アルバイトやスポットワーク経験を必要以上に細かく並べていない
  • 自己PRが性格の宣言だけで終わっていない
  • 面接で聞かれても自分の言葉で説明できる
  • 誤字脱字、日付、会社名、職種名を確認した

まとめ

完成した職務経歴書を準備する若手社会人のイメージ写真

職務経歴書に書くことがないと感じる人でも、担当業務、工夫、身についた力、応募先で活かせる経験に分けて棚卸しすれば、書ける材料は見つかります。大きな成果や表彰がなくても、日々の仕事で任されていたことや気をつけていたことは、伝え方次第で職務経歴になります。

アルバイト、パート、派遣、スポットワークの経験も、応募先に関係する内容なら書けます。ただし、経験を盛ったり、関係の薄い内容を長く書きすぎたりしないよう注意しましょう。

一人で書けない場合は、ジョブ・カード、job tag、ハローワークの資料や相談窓口も活用できます。職務経歴書は、完璧な経歴を見せる書類ではなく、これまでの経験を次の仕事につなげるための書類です。まずは小さな業務から書き出して、自分の経験を見える形にしていきましょう。

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たけさん
10年以上にわたり人材業界にてメディア運営に従事。これまで数多くの求人広告に携わり、市場の動向や採用の本質を見つめてきました。現在は上場企業にて求人メディアのプロデューサーを務めています。現場のリアルな知見を活かし、読者の皆様に信頼性の高い情報をお届けします。
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