初めての転職は何から始める?20代が迷わない進め方

初めての転職活動をイメージした写真 転職ガイド

初めて転職を考えたとき、「何から始めればいいのか分からない」「今の会社を辞めてから動くべきなのか」「職務経歴書に書けるほどの実績がない」と不安になる人は多いはずです。

結論から言うと、初めての転職で最初にやることは求人応募ではありません。まずは転職理由、希望条件、活動スケジュール、今の仕事で伝えられる経験を整理することです。ここを飛ばして求人だけ見始めると、条件のよさそうな会社に流されて、入社後に「また合わない」と感じやすくなります。

この記事では、20代や若手社会人が初めて転職活動を始めるときの順番をまとめます。

初めての転職は求人検索より先に理由を整理する

初めての転職理由をノートに整理している写真

初めての転職では、求人サイトを開く前に「なぜ転職したいのか」を言葉にしましょう。今の仕事がつらい、給料が低い、人間関係が合わない、成長できないなど、きっかけは人それぞれです。ただし、そのまま面接で伝えると不満だけに聞こえることがあります。

大切なのは、今の不満を次の職場で実現したい条件に言い換えることです。たとえば「残業が多いから辞めたい」なら、「生活リズムを整えながら、長く続けられる環境で働きたい」と整理できます。「仕事が単調でつらい」なら、「顧客対応や改善提案など、できることを広げたい」と言い換えられます。

転職理由を整理する質問

  • 今の仕事で一番変えたいことは何か
  • 次の職場で絶対に避けたい条件は何か
  • 給与、時間、仕事内容、人間関係のどれを優先したいか
  • 今の職場で続けても解決しにくい問題か
  • 次の仕事でどんな状態になれば納得できるか

転職理由が整理できると、求人を選ぶ軸ができます。反対に、理由があいまいなままだと、求人票の「未経験歓迎」「高収入」「年休120日以上」などの言葉だけで判断しやすくなります。

転職活動の流れと期間をざっくり決める

転職活動のスケジュールをカレンダーで整理している写真

初めての転職活動は、全体の流れを知らないまま始めると不安が大きくなります。基本的には、自己整理、情報収集、求人選び、応募書類、面接、内定、退職・入社準備の順番で進みます。

厚生労働省の「令和2年転職者実態調査の概況」では、転職者の状況や転職についての調査結果が公表されています。個人差はありますが、転職活動は数週間で終わる人もいれば、数か月かかる人もいます。仕事を続けながら進める場合は、面接日程や書類作成の時間も見込んでおきましょう。

焦って短期間で決めるより、いつまでに方向性を決めるか、いつから応募するか、退職時期はいつ頃が現実的かを先に考えるほうが安全です。特に初めての転職では、内定が出てから退職を切り出す流れが基本になります。

参照:厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/6-18c-r02.html

20代は経験が浅くても職務経歴を棚卸しする

20代の職務経験を付箋で棚卸ししている写真

20代で初めて転職する人は、「職務経歴書に書くことがない」と感じやすいものです。ただ、実績が大きくなくても、毎日の仕事の中で任されていた役割、工夫したこと、周囲から評価されたことは書けます。

たとえば、接客経験なら、対応件数、クレーム対応、後輩への共有、売場改善などがあります。事務職なら、入力ミスを減らす工夫、資料作成、電話対応、スケジュール調整なども経験です。営業職なら、提案件数、顧客とのやりとり、目標に対して行った行動を整理できます。

ここで大事なのは、派手な成果だけを探さないことです。初めての転職では、採用側は「この人は仕事をどう進める人か」「教えたことを吸収できるか」「職場で安定して働けるか」を見ています。

棚卸し
  • 担当していた業務を箇条書きにした
  • 数字で言える実績や件数を思い出した
  • 工夫したこと、改善したことを書き出した
  • 上司や同僚から任されたことを整理した
  • 次の仕事でも活かせそうな経験を選んだ

求人探しは求人サイト・ハローワーク・転職エージェントを使い分ける

求人サービスを比較しながら仕事探しをしている写真

初めての転職では、求人の探し方を1つに絞りすぎないことも大切です。求人サイトは自分で多くの求人を比較しやすく、転職エージェントは希望条件や応募書類について相談しやすいのが特徴です。ハローワークは地域求人や公的な相談窓口として利用できます。

厚生労働省は、ハローワークについて、求人情報の提供や職業相談などを行う国の総合的雇用サービス機関と案内しています。また、仕事を探すときはハローワークなどの機関を利用し、ハローワーク以外で求人検索をする場合は許可・届出のある事業者を使うよう案内しています。

民間の人材サービスを使う場合も、複数の求人を比較しながら、自分の希望条件とずれていないかを確認しましょう。担当者に勧められた求人でも、仕事内容、勤務地、給与、休日、残業、雇用形態は自分で確認することが大切です。

参照:厚生労働省「ハローワーク」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/hellowork.html

参照:厚生労働省「仕事を探したい」
https://www.mhlw.go.jp/roudou-navi/jobseeker/04.html

スポットワーク経験は転職活動でどう扱う?

スポットワークの持ち物とスマートフォンを準備している写真

最近は、正社員転職の前にスポットワークや単発バイトで別の仕事を試す人もいます。未経験職種に興味がある場合、接客、軽作業、イベント運営、倉庫作業などを短時間で経験できることがあります。

ただし、スポットワークを転職活動で話すときは、「少し働いたことがある」だけでは強みになりにくいです。応募先に関係する経験として、何を学んだか、どんな仕事が自分に合うと感じたかを整理しましょう。

厚生労働省は、スポットワークを短時間・単発の就労を内容とする雇用契約のもとで働くこととして留意事項をまとめています。短時間でも労働条件を確認することは必要です。転職活動の合間に利用する場合も、勤務日時、給与、キャンセル時の扱い、本業の就業規則への影響を確認しましょう。

参照:厚生労働省「いわゆる『スポットワーク』の留意事項等」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59321.html

応募書類は「辞めたい理由」より「次に活かせる経験」を書く

転職の応募書類を整理している写真

履歴書や職務経歴書では、今の会社への不満を書く必要はありません。見られるのは、これまで何をしてきたか、次の仕事でどう活かせるかです。

職務経歴書を書くときは、業務内容、担当範囲、工夫したこと、成果、身についた力の順番で整理すると書きやすくなります。経験が浅い人でも、仕事への向き合い方や改善の姿勢は伝えられます。

たとえば、「電話対応をしていました」だけでは弱く見えますが、「1日30件ほどの問い合わせを受け、内容を分類して担当者へ共有していた」と書くと、仕事の様子が伝わります。数字がない場合でも、「新人向けの手順メモを作った」「ミスが起きやすい作業をダブルチェックにした」など、具体的に書きましょう。

面接では退職理由と志望動機をつなげる

転職面接前にノートを確認している写真

初めての転職面接でよく聞かれるのが、退職理由と志望動機です。この2つが別々に聞こえると、「ただ今の会社を辞めたいだけなのかな」と見られやすくなります。

退職理由は、過去の不満で終わらせず、次に求める環境につなげましょう。志望動機は、応募先の事業内容や仕事内容を見たうえで、自分の経験がどう活かせるかを伝えます。

面接前に準備したい答え

  • なぜ転職したいのか
  • なぜこの業界・職種を選ぶのか
  • 今の仕事で身についたことは何か
  • 失敗した経験から何を学んだか
  • 入社後にどんな働き方をしたいか

面接は上手に話す場というより、条件と期待をすり合わせる場です。分からないことを無理に分かったふりをせず、仕事内容や評価、残業、休日、入社後の研修について確認しましょう。

内定後は労働条件通知書を見てから判断する

内定後に労働条件の書類を確認している写真

内定が出ると安心してすぐ承諾したくなりますが、初めての転職ほど、内定後の条件確認が重要です。求人票や面接で聞いた内容と、採用時に示される条件が一致しているかを確認しましょう。

厚生労働省は、採用時に労働契約の期間、就業場所、業務内容、労働時間、賃金などの労働条件を明示する必要があると案内しています。2024年4月からは、就業場所や業務の変更範囲なども明示事項に加わっています。

確認したいのは、給与の内訳、固定残業代の有無、勤務地、仕事内容、休日、試用期間、雇用形態です。口頭の説明だけで不安がある場合は、書面で確認してから返事をしましょう。

参照:厚生労働省「採用時にはどのような労働条件が明示されるのでしょうか?」
https://www.check-roudou.mhlw.go.jp/qa/roudousya/koyou/q1.html

初めての転職で応募前に確認すること

転職応募前のチェックリストを確認している写真

求人に応募する前に、次の項目を確認しておくと、転職活動の途中で迷いにくくなります。

応募前
  • 転職理由を1分で説明できる
  • 譲れない条件と妥協できる条件を分けた
  • 今の仕事で伝えられる経験を整理した
  • 求人票の仕事内容、給与、休日、残業を確認した
  • 応募書類に書く内容を準備した
  • 面接で聞きたい質問を用意した
  • 内定後に確認する労働条件を把握した
  • スポットワーク経験を話す場合、学びや適性まで整理した

まとめ

新しい職場へ向かう転職者の後ろ姿の写真

初めての転職は、求人検索から始めるより、転職理由と希望条件の整理から始めるほうが失敗しにくくなります。次に、活動スケジュールを決め、職務経歴を棚卸しし、求人サイト、ハローワーク、転職エージェントを使い分けて情報を集めましょう。

20代や若手社会人は、経験が浅くても、日々の仕事で任されていたことや工夫したことを整理すれば、応募書類や面接で伝えられる材料があります。退職理由は不満だけで終わらせず、次の職場で実現したいことにつなげるのが大切です。

内定後は、労働条件通知書などで仕事内容、給与、勤務時間、勤務地、休日を確認してから判断しましょう。順番を守って進めれば、初めての転職でも落ち着いて自分に合う仕事を選びやすくなります。

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たけさん
10年以上にわたり人材業界にてメディア運営に従事。これまで数多くの求人広告に携わり、市場の動向や採用の本質を見つめてきました。現在は上場企業にて求人メディアのプロデューサーを務めています。現場のリアルな知見を活かし、読者の皆様に信頼性の高い情報をお届けします。
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